11月16日はヒンドゥーの祝祭、カール・バイラヴ・ジャヤンティです。
人々は断食をしたり、カール・バイラヴと呼ばれる神に祈りを捧げます。
シヴァ神は人類に必要な教訓を授けるために、様々なアヴァター(化身)の姿で具現しました。
カール・バイラヴはそのひとつで、最も獰猛で恐ろしいとされている姿です。
そして、帰依する者たちをあらゆる問題から護る、ヴァラナシの街の守護神だと考えられています。
バイラヴという名は「恐怖」という意味の言葉、「バイル」から来ています。
このマハ・デヴ(シヴァ)のアヴァターは、ダンダパニ(罰する神)としても知られています。
伝説によれば、大宇宙の創造主であるブラフマーは徐々に傲慢になり、
創造主であることにプライドを持つようになりました。
カール・バイラヴは三叉の矛でブラフマーを罰するために、その5つの頭のひとつを斬り、
誤ったプライド、エゴ、傲慢さは人を堕落させることに気づかせたとされています。
ブラフマーはシヴァ神から、帰依者からの崇拝を受けなくなる、という呪いも同時に受けました。
その結果、ブラフマーは他の神々に比べて帰依者が非常に少なくなったのだそうです。
人が成長していくプロセスで陥りがちな罠について、この神話は警鐘を鳴らしてくれています。