月食から日食へ 大いなる時を迎えて

先月28日(土)の皆既月食は、最も長い場所で1時間42分57秒もの間、月が隠れているという1859年以降では最長の長さのものでした。そして、今月11日(土)には部分日食があります(アイスランドで観測されます)。今年のサイマーの生誕日はこのふたつの「食」のちょうど折り返し地点にありました。

インドの占星術「ジョーティッシュ」において「月食と日食の間」はすべての影が表に現れる、とても特別な時期と見なされます。サイマーが信頼を置くヴェーダ占星術師ジョニ・パトリー氏によれば、11日までの間はかつてないほどにパワフルな組み合わせで天体が動いているとのことです。かつてなかったほど大きなパワーが降り注いでいる今この時期は、私たちにとって8月11日から「まったく新たな状態で」生きることを可能にしてくれる、大いなる変容のための好機だとパトリー氏は語りました。

 

「新たな状態」になれる大いなる変容とは、「過去の自分」の中からもう不要となったものを捨て去ることとも言えます。過去の経験に基づいた知覚が、自分を萎縮や収縮させるような感情で意味づけて創った記憶。その記憶が制限してきた自分の思考・感情・言動を自分自身で認識し、自分にとってためにならない、役に立たないものを解消することは、自分自身を解放して、真の意味での自由を獲得し直すことにもなるでしょう。

過去の自分がいつもしがみついてきた、「制限に満ちたパラダイム(思考・感情・言動のパターンの集まり)」は、五感が司る顕在意識と、時間の概念も善悪の概念もない潜在意識との、境目にあるようなものだとサイマーは語ったことがあります。五感へのとらわれから自由になれば、エゴから解放され、エゴから解放されれば、潜在意識という宝の山へとアクセスできるようになるとサイマーは教えます。「パーソナリティ(人格)」が抱える限界と、本来の自己が持つ神聖とすら言える無限の可能性の認識を深めれば、潜在意識のパワーの統制も可能になってゆきます。潜在意識のパワーを全開にして高次のメンタルな能力を発揮できるようになれば、本当に自分が望む人生を創り出すことは、困難なことではなくなります。

 

変容の一歩が深い認識だとするならば、自分の中に様々なパターンがあることをまず認めて、それを受け入れると決めて、最終的には自らのハートの中へと温かく迎え入れることが、自分自身を広げてゆく感覚をもたらしてくれることでしょう。パトリー氏が過去に例のないと呼んだ、おそらく二度とは訪れないような、貴重な時期をぜひ、ご自身の内面と向き合い、自分自身を解放して、本来の自分を思い出すことにご活用なさってみてはいかがでしょうか。